韓国の兵役⑤軍隊生活で怖いこと・北朝鮮軍?訓練中の事故?

 

近ごろ、世界で起きていること

未成年の女の子に性的暴行をしても、その子と結婚したら「無罪」になる。
そんなとんでもないことがトルコの国会で審議されて認められた。

未成年者への性的暴行「被害者と結婚なら免罪」 トルコ法案に反発

未成年者に対する性的暴行で有罪判決を受けた男性受刑者について、被害者と結婚していれば放免すると規定した法案が前日に国会の審議で承認されたことに、激しい怒りの声が広がった。野党などは政府が未成年者へのレイプを奨励しているとして強く非難している。

 

これはひどい。

トルコは、もうちょっとマシな国だと思っていたけど・・・。

 

 

日本と韓国のとても大きな違い。

それは韓国には徴兵制があること。

韓国の男性は2年間、軍隊に行かないといけない。

すべての韓国の成人男性には、一定期間軍隊に所属し国防の義務を遂行する「兵役」義務が課せられています。

徴兵制~韓国の軍隊制度

 

軍隊に行って軍人として訓練を受けることになる。
そうすると、どうなるか?

 

韓国人の友人とソウルの軍事博物館をまわったていたときに、こんなことがあった。
展示品の銃を見て、「あ、この銃は軍隊のとき使ったことがあります。振動がすごかったんですよ」と言い出す。

 

こういう言葉を聞くと、韓国の徴兵制に思いをめぐらせてしまう。
徴兵制なんて、今の日本では考えられない。

でも韓国の憲法では「国防の義務」はすべての国民が負うことになっている。

国軍は、国家の安全保障と国土防衛の神聖な義務を遂行することを使命とし、その政治的中立性は遵守される」とされ
(第五条)、さらに「すべての国民は、法律の定めるところにより、国防の義務を負う」という条項(第三九条一項)をもっている

(「市民」とは誰か 佐伯啓思)

 

日本の平和主義の核となる考え方は、「戦争放棄」・「戦力の不保持」・「交戦権の否認」の3つ。

韓国の憲法では、この3つが「否定」されている。

それは、北朝鮮との戦争がまだ終わっていないという状況だから仕方がない。
単純に日本とは比べられない。

韓国の憲法は日本の平和憲法とは違うけど、平和を求めていることでは日本と同じはず。

 

 

先ほど一緒に博物館に行ったという韓国人の友人が、日本に旅行で来た。

ちょうどいい機会だと思ってその時に、彼の軍隊での生活について話を聞いてみた。

ボクには、軍隊での生活というのが想像できない。
だからいろいろな疑問があった。

「2年間の軍人生活で、怖かったことはなんだろう?」

「やっぱり、敵である北朝鮮軍は脅威に感じたの?」

などなど。

北朝鮮軍との直接の戦闘はなくても、事故が起きることがある。

以前、北朝鮮軍がしかけた地雷を踏んだ韓国軍の兵士2人が、両足を切断するという大けがをおったことがあった。

そのことを伝える「テレ朝NEWS」(2015年8月10日)の報道がある。

「北が埋めた地雷」爆発瞬間 韓国軍兵士が両足切断

地雷が爆発する瞬間の監視カメラの映像です。南北軍事境界線の南側で4日、警備していた韓国軍兵士が地雷を踏み、21歳と23歳の兵士が両足を切断するなどの重傷を負いました。

 

でも韓国人の友人は、北朝鮮軍を怖いと思ったことはなかったという。

銃撃戦をしたわけでもないし、現実に北朝鮮軍と戦うことになるとはほとんど考えてなかったらしい。

では武器はどうだろう?

博物館での一件からも分かるように、軍隊では本物の武器を扱うことになる。

だから、危険な目にあうこともあるんじゃないだろうか?

そう思ったけど、彼は意外にも(幸いにして)、そんな経験は一度しかなかったという。

 

その一回というのが、手榴弾を投げる練習をしているときに起きたこと。

自分の部下が、安全ピンを抜いた手榴弾を投げようとしたけど、足元に落としてしまった。

地面に転がる手榴弾を見て、彼は「あ、死ぬ」と思ったらしい。

でもこのときは、横にいた彼の同僚が急いで手榴弾を拾って遠くに投げたから、何とか助かったという。

本人を目の前にして悪いけど、日本にいると現実離れしすぎていて「マンガの世界の話みたいだなあ」と思ってしまった。

でも2015年には、訓練中に手榴弾がさく裂して死傷者を出す事故が起きている。

 

 

彼の話では、軍隊生活で怖かったものは北朝鮮軍でも本物の武器ではなく、意外にも「韓国人」だという。

彼と同じく、兵役についている韓国人。

正確にいうと彼が実際に見聞きした軍隊内でのいじめ。

これが恐ろしかったらしい。

そのことは次回に。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。